烏帽子岳(熊坂山) 2007年4月 時小学校校庭から見た熊坂山
上多良から少し南に行った「時」の地に熊坂山があります。地図には烏帽子岳と書かれています。烏帽子とは、昔公家・武士が被った帽子で現在では神主さんが被っているこんもりとした帽子の事です。この帽子に形が似ている事から烏帽子岳と呼ばれています。昔あの岩山にある岩窟に熊坂長範と言う大盗賊が住んでいて遠眼鏡で街道を通るお金持ちを襲ったという話が残されています。単なる盗賊じゃなくってお金持ちから取り上げた品を貧乏な農民に分け与えた義賊って事幼い頃聞かされた事がありました。

私の中では、烏帽子岳より熊坂山って名前の方が頭に刻まれていて小さな頃父親の車に乗って熊坂山の麓を通り時山に向かうたび、山の上から髭もじゃの大男が馬に乗って駆け下りて来るような気がして早く通り過ぎないかなと怖い思いをしていた記憶があります。

熊坂長範が時刻を定めて山を下りて旅人を襲ったことから時と言う地名になったとも伝えられています。この時の地は北国街道、中山道が交わる関ヶ原から伊勢に伸びる伊勢街道に近江の多賀から五僧峠を越えて美濃に繋がる地です。熊坂長範は、奥州へ向かう京の豪商吉次を赤坂の宿で襲いますが同行していた牛若丸(源義経)に討ち取られたと伝えられています。これは1170年頃平安時代末期の話で義経勲功記に残されています。今から800年以上前の話しです。2005年NHKの大河ドラマ「源義経」にこの「熊坂長範」が出てきますが、義経と上石津の接点があるとは驚きですね。

石川五右衛門と並ぶ日本の歴史に残る熊坂長範、知る人ぞ知る地元の名勝です。

東の山から見た烏帽子岳と時地区
2007年4月 時小学校の校庭からみた熊坂山です
時小学校は、毎年花壇コンクールで優秀な成績で表彰されています
今年度もしっかりと選考されていました綺麗ですね
4月22日この日訪れたとき小学校からは熊坂山が目の前にそびえ立っていました
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